日本で仕事を探している外国人の就職率アップ！特定技能ビザの申請方法
日本の少子高齢化と労働力不足への対策として、外国人労働者の受け入れが強化されています。しかしながら、ビザの問題が依然として外国人が就職する際の壁となっており、十分な人材が確保されていないのが現状です。
この課題を解決するために、2019年4月から外国人労働者の受け入れ枠を拡大する特定技能ビザの制度が開始されました。
目次
特定技能ビザとは？
特定技能ビザは、日本での長期就業を目指す外国人労働者のためのビザです。2019年に導入されたこの制度は、外国人労働者の受け入れをより広げるために設けられました。
留学生や技能実習生とは異なり、このビザはより専門性の高い職種で活躍することを想定しています。
特定技能ビザが取得可能分野について
特定技能ビザの対象となる業種は、日本で特に人手が足りない分野に焦点を当てています。対象となる業種は以下の通りです。
- 建設業
建築工、土木工、配管工、電気工などの建設関連の技能労働者が対象です。 - 宿泊業
ホテル、旅館、リゾート施設などでの清掃、調理、接客などの業務に従事する技能労働者が対象です。 - 製造業
自動車製造、電機製造、機械加工、食品加工など、製造業全般での技能労働者が対象です。 - 農業
果樹園、畑作、養豚、養鶏などの農業分野での技能労働者が対象です。 - 飲食料品製造業
菓子製造、パン製造、飲料製造などの食品加工業での技能労働者が対象です。 - 造船業
船舶の建造、修理、保守などの技能労働者が対象です。 - 航空業
航空機の整備、清掃、地上業務などの技能労働者が対象です。
これらの業種で特定技能を持つと、日本での就業が可能になります。
ただし、ビザを取得するためには、技能試験に合格するか、適切な訓練を受ける必要があります。
取得条件
特定技能ビザを取得するためには、いくつかのステップと条件が必要です。
これらの条件は、個々のビザの種類や申請者の個別の状況によって異なる場合がありますが、一般的には以下の通りです。
- 技能試験合格
特定技能1号ビザの場合、日本の技能試験に合格する必要があります。この試験は、申請者の技能や知識を評価し、適格性を確認するためのものです。 - 技能訓練修了
特定技能1号ビザの場合、技能習得訓練機関での一定期間の技能習得訓練を修了する必要があります。 - 日本語能力
特定の職種によって異なりますが、一般的に日本語能力が求められます。日本語能力試験（JLPT）の合格証明書や、実務で必要な日本語能力を証明する書類が必要となる場合があります。 - 雇用契約
日本の企業との雇用契約を結ぶ必要があります。この契約には、雇用条件や給与、勤務地などが含まれます。 - 適切な資格や経験
特定の職種に応じて、適切な資格や経験を持っていることが求められる場合があります。これは、特に特定技能2号ビザの場合に重要です。 - 健康診断
日本での労働に支障がないことを証明するために、健康診断書を提出する必要があります。 - その他の申請書類
パスポート、写真、申請手数料など、必要な申請書類を提出する必要があります。
これらの条件を満たすことで、特定技能ビザの申請が可能となります。
ビザの申請は複雑で時間がかかる場合があるため、計画的に準備し、必要な情報をしっかりと確認することが大切です。また、状況によっては日本の企業や専門のエージェントからの支援を受けることで、スムーズなビザ取得が望めるかもしれません。
特定技能ビザの種類別申請方法
申請者の背景やビザのタイプによって異なりますが、一般的なステップをお伝えします。
特定技能1号の申請方法
- 自分が技能試験を受けられる資格があるかどうかを確認しましょう。
- 技能習得訓練機関に入学し、必要な訓練期間を完了させましょう。この訓練は、日本で求められる技能レベルに到達するためのものです。
- 訓練を終えたら、技能試験に挑戦します。合格すると、その証明書がビザ申請の重要な一部となります。
- 日本の在外公館に申請書類を提出し、ビザを申請します。申請書類には、パスポート、写真、入学証明書、技能試験合格証明書などが必要です。
※すでに技能実習2号を終了している方は、試験を受けずに申請可能です。
特定技能2号の申請方法
- 所定の技能や経験があることを証明する必要があります。
- 日本の企業と正式な雇用契約を結びます。この契約は、ビザ申請の基礎となります。
- 日本の在外公館に申請書類を提出し、ビザを申請します。申請書類には、パスポート、写真、雇用契約書、経歴書、必要な資格や経験を証明する書類などが含まれます。
これらの手続きは、日本の在外公館や領事館で行われます。申請の詳細や必要書類は、その公館のウェブサイトや直接問い合わせることで確認できます。ビザの種類や申請者の国籍によって細部が異なるため、最新かつ正確な情報を得て手続きを進めることが大切です。
就職までの流れ
日本で働くという夢、それを実現するための大きな一歩が特定技能ビザです。ただ、ビザがあっても就職先が決まらなければ話になりませんよね。ここでは、ビザ取得から就職までのステップをわかりやすく説明します。
- 求人検索
自分のスキルに合った求人を、求人情報サイトや雇用エージェント、企業のウェブサイトから探しましょう。 - 応募
気になる求人が見つかったら、次は応募です。履歴書や職務経歴書の提出が必要になることがほとんどです。場合によっては日本語での書類提出が求められることも。しっかりと準備をして、挑戦しましょう。 - 面接
応募が通過すると、面接の機会が得られます。通常は企業に直接訪問して行われることが多いですが、遠方にいる場合や特殊な事情がある場合はオンラインでの面接が設定されることもあります。 - 雇用契約の交渉
面接を経て企業からのオファーがあれば、雇用条件や給与の交渉に入ります。全てが合意に至れば、契約書に署名して正式に雇用が決定します。 - 就労ビザ申請
日本での仕事を始めるためには、特定技能ビザの他に就労ビザの取得が必要です。多くの企業がこの申請手続きをサポートしてくれますが、自分で手続きする必要がある場合もありますので、企業の指示に従って準備を進めてください。 - 到着と就業開始
ビザが承認されて日本に入国後は、企業の指示に従い、社内トレーニングを受けたり、必要な手続きを済ませたりしながら、新しい仕事生活をスタートさせます。
特定技能ビザで滞在可能な期間
特定技能ビザを持って日本に滞在する期間については、日本政府の方針や法令の変更によって変わる可能性があるため、最新の情報を確認することが重要です。
また、特定技能ビザの更新や滞在期間の延長には、特定の条件や手続きが必要となる場合がありますので、ビザの有効期限が近づいた際には早めに手続きを行うことが重要です。
特定技能1号ビザ
特定技能1号ビザを持つ方の初回滞在期間は通常、最長で5年間です。この期間は、受ける技能訓練の内容やその他の事情によって異なることがあります。
特定技能2号ビザ
特定技能2号ビザを持つ方は通常、最長5年間日本に滞在することが可能ですが、一定の条件を満たすことで更新が認められることがあります。
ビザの更新を希望する場合は、雇用契約が更新されていること、その他必要な条件がクリアされていることが求められます。